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代表世話人
森田 潔 先生 (岡山大学 学長)

術後疼痛管理は近年大きく進歩しました。手術直後の強い痛みには、自己調節鎮痛(PCA:patient-controlled analgesia)を用いた持続硬膜外鎮痛やオピオイドの全身投与が有効です。循環、呼吸、ストレス反応など、生体への悪影響を抑制することができます。更に術後の痛み、消化管機能不全そして不動を早期に回復させることで予後が改善します。そのため近年は手術直後の強い痛みだけでなく、経口摂取や離床が始まる時期の良好な疼痛管理も求められています。このような生体機能の早期回復を目指す術後疼痛管理では、チーム医療による術後疼痛サービス(POPS : Post Operative Pain Service)が大きな力を発揮します。まさに時代がPOPSを求めていると言えます。

このような背景のもとPOPS研究会は術後患者のQOLを高めるため、術後疼痛管理をチーム医療によるサービスとして標準化することを目的に発足しました。標準化することで、より多くの施設で術後疼痛サービスの実現が可能となると考えています。そしてPOPSに関する情報を広く発信する必要性を感じています。この度POPS研究会ではホームページを立ち上げることになりました。情報が広く皆さまに共有され、チーム医療による術後疼痛サービスが日本全国で拡がって行くことを期待します。